一服のお茶から、日々の忙しさを少し離れて
東京・世田谷の静かな住宅街に、自休庵という茶室があります。
小田急線千歳船橋駅から歩いて5分ほど。
露地を入り、茶室の戸を開けると、日常とは少し異なる静かな時間が流れます。
自休庵で大切にしているのは、茶の湯を通して、人と人が心を通わせるひとときです。
一碗のお茶を点て、相手のために心を配り、その一服をともに味わう。
そこには、茶道の作法や決まりごとだけではなく、相手を思いやる気持ちや、その場、その時を大切にする心があります。
茶の湯との出会い
私が表千家の茶道を始めたのは、2006年のことでした。
友人の自宅で初めて茶の湯に触れたことがきっかけでした。
それまでの日常とは異なる、茶室の静けさ。
一つひとつの所作に込められた意味。
そして、一服のお茶を介して生まれる、人と人とのつながり。
その時間に魅かれ、茶の湯を学び始めました。
その後、茶の湯を学ぶ中で、いつか自分自身の茶室を持ち、そこで人を迎えたいと思うようになりました。
2014年に自宅に茶室を設け、少しずつ茶の湯を通した交流の場をつくってきました。
自休庵で過ごす時間
茶室に入ると、普段とは少し違う時間の流れを感じるかもしれません。
床の間の掛物や花、茶碗や茶杓。
季節によって変わるしつらえ。
そうしたものに目を向けながら、静かに一服のお茶をいただく。
茶の湯では、一つひとつの動作を丁寧に行います。
お茶を点てる人も、それをいただく人も、その時間に心を向ける。
忙しい日常から少し離れ、自分自身と向き合う時間にもなります。
「直心の交わり」を大切に
自休庵では、「直心の交わり」という言葉を大切にしています。
茶室では、年齢や仕事、国籍など、それぞれの背景を越えて、一碗のお茶を囲むことができます。
これまで海外からのお客様をお迎えする機会も多くありました。
言葉や文化が違っていても、同じ茶室でお茶をいただき、その時間をともにすることで、自然と心が近づいていく。
茶の湯には、そのような力があるのではないかと思っています。
一服のお茶から、心静かな時間を
「自休庵」という名前には、日々の暮らしの中で少し立ち止まり、自分自身の心を見つめるような時間を過ごしていただきたい、という思いがあります。
特別なことをするためだけの場所ではありません。
一服のお茶を通して、季節を感じ、人と出会い、静かに自分自身と向き合う。
そんな時間を、ここ世田谷の小さな茶室で大切にしていきたいと思っています。
皆さまとの一服のご縁を、心よりお待ちしております。
表千家茶道教室 自休庵
外山宗外

